iPhoneを使っていて、「バッテリーの減りが早くなった」という人も多いでしょう。その原因は、充電方法やアプリなどの設定が原因かもしれません。
今回は、iPhoneのバッテリーの減りが早くなる5つの原因と、チェックする3つのポイントについてお伝えします。
iPhoneバッテリーの寿命は2~3年が目安
iPhoneのバッテリーには、リチウムイオンが使用されています。リチウムイオンバッテリーの特長は、充電スピードが速く、充電が長持ちするところです。
しかし、リチウムイオンバッテリーは消耗品のため、使用し続けることで徐々に劣化し、2〜3年ほどで寿命を迎えるといわれています。
充電の仕方や使用状況によっては、1年ほどで劣化してしまうこともあります。劣化したバッテリーは、新しいバッテリーに交換しなければいけません。
iPhoneのバッテリーの減りが早くなる原因
iPhoneのバッテリーの減りが早くなるのは、主に以下の5つが原因です。
1.電池が劣化している
2.スマホが電池の残量を正しく計れなくなっている
3.アプリやスマホの設定で電池を消耗している
4.充電しながらスマホを使う機会が多い
5.高頻度で細かく充電している
それでは、これらの原因について詳しく解説していきましょう。
電池が劣化している
iPhoneのバッテリーの減りが早くなる原因としてまず挙げられるのが、電池の劣化です。
リチウムイオンバッテリーは消耗品なので、寿命は約2〜3年が目安とされています。
そのため、購入から数年が経ち、当初よりもバッテリーの減りが早くなった場合は、バッテリー自体の経年劣化を疑いましょう。
スマホが電池の残量を正しく計れなくなっている
2つ目の原因は、電池の残量を正しく計れなくなっている場合です。
一般的にスマホの電池残量は、電圧から推定しており、表示されている電池残量は、正確な数字ではありません。
そのため、バッテリーの経年劣化や電力消費の影響で、電池の残量が正しく計れなくなってしまうこともあります。
このような場合、電池の残量が残っているにもかかわらず、シャットダウンしてしまうという現象が起きるのです。
アプリやスマホの設定で電池を消耗している
3つ目の原因は、アプリやスマホの設定による電池の消耗です。
アプリを終了したつもりでも、バックグラウンドで動いているかもしれません。
天気や地図を見るために位置情報サービスをONにしていたり、アプリの自動更新をONにしていたりする場合も、
電池を消耗してしまうので注意しましょう。
充電しながらスマホを使う機会が多い
4つ目の原因は、充電しながらスマホを使用することです。
バッテリーに使用されているリチウムイオンは、熱に弱い性質を持っています。
そのため、スマホが長時間熱を持った状態が続くと、バッテリーの劣化を早める原因となるのです。
充電しながら電話やネットを見る「ながら充電」は、多くの人がやってしまいがちです。
しかし、「ながら充電」はバッテリーに負担がかかる行為。そのうえ、動画やゲームはCPUに大きな負担がかかり、スマホが熱を持ちやすくなります。
充電しながら動画やアプリを見るのは、ダブルで負担がかかった状態で、発熱量が高くなり高温になりやすくなるのです。
また、バッテリーが劣化すると、内部にガスが溜まり膨張することも。最悪の場合、発火する恐れがあるため注意が必要です。
充電に関しては急速充電器を利用すれば、早く終わらせることが可能です。3,000円くらいで買えるものもあるので、ぜひ利用しましょう。
高頻度で細かく充電している
最後の原因は、細かく何度も充電を繰り返すことです。充電がなくなるのが不安だからと、「90%を切ったら充電する」という人もいるでしょう。
しかし、電池が少し減っただけで頻繁に充電を繰り返していると、バッテリーの劣化につながります。
Appleでは、iPhoneの「フル充電サイクル」を500回繰り返した際に、容量の80%を維持できると伝えています。
これは「充電を500回する」ことではなく、「合計100%になった回数が500回」という意味なので注意しましょう。
新品のiPhoneのバッテリーの最大容量は100%ですが、使用を続けると徐々に数値が減っていきます。
容量が低下すると、iPhoneが正常に動作するために必要な電力を供給できなくなり、「バッテリーの減りが早い」と感じるようになるのです。
通常の条件下では「フル充電サイクルを500回繰り返すと容量が80%維持」されますが、使用状況によっては、80%を下回る可能性もあります。
バッテリーの最大容量が80%前後になれば、バッテリーの減りやiPhoneの不具合などが生じることもあり、交換が必要です。
なお、バッテリーの状態は以下の方法で確認できます。
①iPhoneの「設定」を開く
②「バッテリー」をタップ
③「バッテリーの状態」から容量を確認
バッテリーの減りが早いと感じたときにチェックする3つのポイント
購入当初よりもバッテリーの減りが早いと感じたら、まずは以下の3つのポイントをチェックしてみましょう。
1.電池残量をゼロにしてから、電源OFFのままフル充電してみる
2.電池を消費しているアプリ・機能の設定を変更する
3.充電するタイミングや頻度を見直す
電池残量をゼロにしてから、電源OFFのままフル充電してみる
「バッテリー残量の表示がおかしい」という場合には、内蔵チップに異常があり電池残量を正しく表示できていないかもしれません。
その場合は、バッテリーをゼロにしてからフル充電をする方法があります。
1.フル充電する
2.バッテリーを使い切る
3.電源をオフにしたまま再度フル充電する
バッテリーがリフレッシュされ、誤認していたバッテリー表示が正しく戻る可能性があります。
電池を消費しているアプリ・機能の設定を変更する
2つ目は、アプリや機能の設定を見直してみましょう。
■アプリのバックグラウンド更新やプッシュ通知をオフにする
音楽やゲームアプリは、バックグラウンド機能(ページが開かれたままになっている)により終了できていない場合があるので、
終了しましょうまた、プッシュ通知が必要ないものは通知をオフにしましょう。
■不要なアプリの削除
不要なアプリがいくつもあると電池消費につながります。
使っていないアプリを見直して、アンインストールしてください。
■ディスプレイの明るさ調整
iPhoneは、ディスプレイの明るさを落とすか、自動調整をONにすることで、駆動時間を延ばせます。
自動調整の設定方法は、以下の手順です。
①「設定」
②一般
③アクセシビリティ
④ディスプレイ調整
⑤「明るさの自動調節」をオンにする
■位置情報をオフにする
天気やマップ、その他のアプリで位置情報サービスをオンにしている人も多いです。
しかし、位置情報サービスを常時オンにすると、電池を消費するため、通常はオフにしてアプリを使用する場合のみオンにしましょう。
■Wi-Fiをオンにする
Appleでは、iPhoneのバッテリーを長持ちさせるために、常にWi-Fiをオンにすることをすすめています。これは、携帯電話のネットワークよりも、Wi-Fi接続の方が消費電力を抑えられるからです。
■Bluetoothでテザリングをする
iPhoneを使ってPCなどとテザリングをする場合、Bluetooth接続を行うとバッテリー消費が抑えられます。
テザリングにはBluetoothのほかに、Wi-Fi接続とUSBケーブル接続がありますが、Wi-Fi接続がもっとも電池を消費します。
テザリングをする際には、Bluetooth接続がおすすめです。
充電するタイミングや頻度を見直す
最後は、充電方法の見直しです。
スマホを使いながら充電を行うと、電池を消費するだけでなく、バッテリーの劣化を早めてしまいます。
充電をするときは、スマホを扱わないようにしましょう。
充電回数を減らすこともバッテリー消費を抑えるためには大切です。
リチウムイオンバッテリーは、継ぎ足し充電をしても問題はありませんが、一日に何度も充電をするのは避けましょう。
また、35℃を超える暑い環境で充電をすると、損傷する可能性があります。
iPhoneは0℃〜35℃の環境下で正しく動作されるため、適切温度の範囲外で使用・充電をすると、バッテリー容量が破損したり、駆動時間が短くなったりしますので注意しましょう。
充電時間が長くて待てない!という方は急速充電対応の充電器の購入を検討するのもおススメです。
解決しない場合は電池パックを交換しよう
アプリや機能設定、充電方法を見直しても、バッテリーの減りが解決しない場合は、電池パックを交換することをおすすめします。
電池パックを購入できる場所
iPhoneの電池パックは、Apple StoreかApple 正規サービスプロバイダに「持ち込み」または「配送」することで、交換できます。
また、iPhoneをドコモ、ソフトバンク、auで契約している場合は、一部店舗で対応している店頭修理サービスでも交換が可能です。
ドコモ | ・DS丸の内店iPhone/iPadリペアコーナー ・iPhone/iPadリペアコーナー名古屋 |
ソフトバンク | ・ソフトバンク仙台クリスロード ・ソフトバンク銀座 ・ソフトバンク表参道 ・ソフトバンク名古屋 ・ソフトバンクグランフロント大阪 |
au | ・au Style SHINJUKU ・au Style SENDAI ・au Style みなとみらい ・au Style NAGOYA ・au Style OSAKA ・au Style FUKUOKA ・au Style 渋谷スクランブルスクエア |
Androidスマホの電池パックの交換は、契約しているキャリア(ドコモ、ソフトバンク、auなど)や修理ショップで行えます。また、バッテリーが取り外しできる機種の場合は、各キャリアのオンラインショップや店舗から購入可能です。
電池パックの交換手順
iPhoneの電池パックを交換してもらう際は、以下の手順で行います。
【持ち込み修理】
①「Appleサポートへのお問い合わせ」またはiOSアプリの「Appleサポート」から来店日時を予約
②Apple StoreかApple 正規サービスプロバイダへ持ち込む
【配送修理】
①Appleのwebサイトから「Appleサポート」のページを開く
②「バッテリーと充電」をクリック
③「バッテリー交換」を選択
④「配送修理」を選択
⑤Apple IDでログイン
⑥交換するデバイスを選択
⑦配送先・集荷日・支払い方法を入力
⑧指定日に配送業者が集荷
なお、AppleでiPhoneのバッテリーを交換した場合の費用は、以下のとおりです。
機種名 | Apple 製品限定保証 または AppleCare+ の保証対象 |
保証対象外(税込) |
iPhone X、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR、 iPhone 11 Pro Max、 iPhone 11 Pro、iPhone 11、iPhone 12 Pro Max、iPhone 12 Pro、iPhone 12、 iPhone 12 mini |
0円 | 8,140円 |
iPhone SE (第 2 世代)、iPhone SE、 iPhone 6、iPhone 6 Plus、 iPhone 6s、iPhone 6s Plus、 iPhone 7、iPhone 7 Plus、 iPhone 8、iPhone 8 Plus、 およびその他すべての対象モデル |
0円 | 5,940円 |
大容量のモバイルバッテリーを携帯するのもおすすめ!
「一気に電池が減る」「充電をしても増えない」という場合以外で、
バッテリーの減りが気になる程度であれば、大容量のモバイルバッテリーを持つのもおすすめです。
モバイルバッテリーは、「mAh」の数字が大きいほど容量が大きくなり、容量によってはフル充電が1〜3回程度できます。
コンセントを必要としないため、外出先や旅行、出張の際に持ち運びに便利です。
モバイルバッテリーは、さまざまなカラーやデザインを取りそろえた、「Hamee本店」での購入がおすすめ。容量はしっかり確保しつつ、
持ち運びにもおしゃれなモバイルバッテリーを携帯してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、iPhoneのバッテリーが減る原因と対処方法、交換手順についてお伝えしました。
iPhoneをはじめスマホにはリチウムイオンバッテリーが使用されていますが、消耗品であるため劣化は防ぐことはできません。
しかし、充電しながらスマホを操作しない、アプリや機能設定を最適化することで、バッテリー駆動時間や耐用年数を延ばせます。
スマホを購入してすぐに電池の交換が必要にならないよう、充電方法や設定を見直してみましょう。